お医者さんの選び方

福祉事務所で仕事をしていると、医療機関と連携して仕事をすることが多くなります。例えば、ある保護受給者の方が緊急搬送されました、とします。家族や友人など近しい方がいらっしゃるときは、入院準備や手続きなどをやってもらえますが、身寄りのない方で在宅の方だと、そういうことを医療機関と町役場と福祉事務所が分担してやっていくことになります。法律で決まっていないこまごまとしたことを進めていくには、関係機関がお互い様の気持ちでやらないと押し付け合いになって嫌な気持ちが残ることになります。だから、一方的なコミュニケーションにならないように気を付けます。

私たちは、医療機関と連絡を取るときに事務の方や相談員、看護師さんとやり取りをしますが、気持ちいい対応をされる医療機関はみんな同じように気持ちいい対応をされ、なんか違和感を感じるなぁってときは、そこの責任者の方やドクターもやっぱり同じように首をかしげることがあります。組織文化なんですね。

先日、「私、○○クリニックの理事長で医者の○○です」と電話をしてこられたドクターがいらっしゃいまして、クレームを頂戴しました。対応した職員が、「理事長で医師の~」て名乗られた方、初めてですと漏らしたが、名前をきいてさもありなんと思いました。

そのドクターは乳がん専門クリニックの先生で、十数年前に私も診てもらったことがありました。今でも覚えてますが、毎回毎回、事務長みたいな初老の女性が、若い事務員さんに、そんないい方しなくていいのにと思うほど、嫁姑関係のような陰湿でくどくどした注意をされていました。待合室で聞いていても不愉快な状況に、なぜドクターは注意をしないんだろうと思ってました。

ある時、2歳の子どもを連れての受診で、5分くらい遅刻した時がありました。遅刻したことは私が悪かったのですが、診察まで1時間半ほど待たされたので、そのことについて、もう少し待ち時間を短くしていただければといったところ、突然烈火のごとく「あなたが遅れたのが悪い」とまくしたてられ、びっくりしました。そして、ピンときました。このドクターにしてあの事務長あり!

私が悪いことについては反論はできませんが、言い方ってありますよね。そしてそれぞれに事情があるのに聞く耳持たないという姿勢を見せられたら、ドン引きです。もうそれ以上かかわらないほうが得策です。

お医者さんは腕のいいに越したことはないですが、気持ちよくコミュニケーションが取れないと、いざというときにトラブルで嫌な思いをしてしまいます。自分自身や家族が医療機関にかかるときは、看護師の姉にきき、ネットで調べ、そして実際にいってみてから決めるようにしています。医療機関は簡単に決めるとあとで痛い目にあうこともあります。そしてお医者さんはピンキリなので、合わないとおもったらがまんしないことです。

よいドクターの出会いは一生を左右します。